
目次
概要
この投稿ではDellのノートパソコンの液晶ディスプレイで採用されている「WVA」(MVAではない)とは何なのかを調べた結果、見解を紹介します。
Inspiron 3000番台、5000番台で採用されているパネルも紹介します。
2021年11月時点の情報です。
はじめに
液晶ディスプレイは、液晶パネルの駆動方式によって視野角が異なります。
広視野角パネルの駆動方式にはIPSの他に廉価なVA、MVAやADSなどがあります。
視野角の狭いパネルの駆動方式にはTNがあります。
そして、DELLのノートパソコンの商品ページや仕様書ではディスプレイのパネル種類に「広い視野角(WVA)」という表記があります。
一見すると駆動方式がVA方式の派生パネルのように感じられます。しかしVA方式の派生パネルにはMVA、MVA-PREMIUM、AMVAというものはありますがWVAというのは見つけられませんでした。
結論 3つのポイント
Dellノートパソコンの液晶ディスプレイのWVAパネルとは
- WVAの語源は「広い視野角」を意味する「Wide Viewing Angle」の頭文字を繋げた頭字語である。
- 様々なLCD供給業者から調達しているIPSパネルを総称するDellの独自用語である。
- 実態はIPSパネルだが視野角は水平垂直160度である(178度ではない)。
ディスプレイつながりのDell用語として、ノートPC Inspironのディスプレイで選択できるDell定義の解像度に「QHD+」「FHD+」があります。
Dell定義の「QHD+」とはWQXGA(2560 x 1600)、「FHD+」とはWUXGA(1920×1200)のことです。
「QHD+」「FHD+」の解像度の定義はメーカーによって異なりますが、WQXGA(2560 x 1600)とWUXGA(1920×1200)の定義はメーカー共通です。
2021年11月30日 情報追加・修正しました
この投稿を書いた2020年05月26日当時は、製品仕様書を元にした筆者の推測と見解でした。
その後、2021年4月24日に新たな情報としてDell Technologiesから、ノートPC Latitudeシリーズで採用しているディスプレイについて解説した資料が公開されました。WVAパネルについての情報が一段と詳しく記載されていました。
資料名は「Dell Latitude Displays Technologies White Paper(PDF)」です。後ほど該当箇所の引用文を紹介します。
それをふまえて「WVA」に関する推測、見解を修正しました。
Dellの資料「Dell Latitude Displays Technologies White Paper(PDF)」によるとWVAパネルとは
[引用]
The Angles – TN vs. WVA Panels
Viewing Angle in a display is mostly determined by the choice in LCD technology.
There are two different types of displays you might see in Dell laptop nomenclature:
TN (Twisted Nematic): A traditional panel designed for head-on viewing which uses a “nematic” liquid crystal that sits between two sheets of polarized glass.
TN panels have the lowest input lag with around one millisecond and generally have higher refresh rates versus other panels.
WVA (Wide Viewing Angle): a type of panel that has superior viewing angles so you can view these panels from extreme viewpoints and retain excellent color reproduction.
These panels are superior for viewing at the side or other perspectives vs. TN.
Another benefit offered from WVA panels is high color gamut providing slightly sharper images.
In-Plane Switching, or IPS is a term created by different LCD suppliers.
IPS is a type of WVA panel.
At Dell, we use these types of panels from many different suppliers, therefore we use the term WVA.
At Dell, we use a mix of both TN and WVA depending on the product.
[出典]
Dell Latitude Displays Technologies White Paper(PDF). Saturday, April 24, 2021
https://www.delltechnologies.com/asset/en-us/products/laptops-and-2-in-1s/industry-market/latitude-displays-whitepaper.pdf
(PDF、Dell TechnologiesのWebサイト)
5ページ目
下記は主要な箇所を自動翻訳で日本語に訳したものです。
- WVAの語源は「広い視野角」を意味する「Wide Viewing Angle」の頭文字を繋げた頭字語である。
- IPSは様々なLCD供給業者によって作られた用語である。
- IPSはWVAパネルの種類の一つである。
- Dellは様々なLCD供給業者からこれらのタイプのパネルを調達している。
- したがってDellではWVAという用語を使っている。
その他読み取れること
- WVAをTNパネルと比較して優位性をアピールしているのでWVAはTNパネルではない。
- WVA自体は液晶パネルの駆動方式のことではない(駆動方式はIPSである)。
WVAパネルの視野角は水平垂直160度であり、178度ではない
近年のPCモニターが採用しているIPSパネルの視野角は178度が主流です。
WVAパネルを採用しているDELLノートPC Inspiron 13 5300の視野角を仕様書で確認したところ160度でした。
また、IPSを採用しているInspiron 14 5485の視野角も160度です。
Dell InspironシリーズではWVAだけでなくIPSでも視野角が狭い種類のIPS製品を採用していることになります。
パネルコストが抑えられて、PC自体の低価格化にも貢献しているのでしょう。
デスクでの作業時は、画面が広く高解像度の外部モニターに接続して作業すると生産性が向上します。
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Inspiron 3000番台と5000番台の液晶パネルの種類と視野角を調べてみました
2020年5月時点の情報です。
Inspiron 3000番台の液晶パネルの駆動方式は視野角の狭いTN。
Inspiron 5000番台は機種によってIPS、WVA、広視野角(IPSでもWVAでもない)という結果でした。
HD(1366x768)の場合は基本的にTNパネル。フルHD(1920x1080)の場合は広視野角パネルとは限らずTNパネルの場合もあります。
商品の販売ページには広視野角パネルを使用している場合はそれを明記してありますが、記載が無い場合は視野角の狭いTNパネルだと判断した方が良さそうです。
Inspiron 5機種の液晶パネルの種類と視野角
下記の表の値はDellサポートページで公開されている仕様書からの引用です。
パネル種類にはパネル駆動方式が明記されている製品もあれば、そうでない製品もあります。
可視角度とは視野角のことです。
IPSパネルなのに視野角がTNと同じ狭い視野角であったりという場合もあります。
| 型番 | 解像度 | パネル種類 | 水平可視角度 | 垂直可視角度 | 筆者補足 |
|---|---|---|---|---|---|
| Inspiron 15 3593 | FHD | TN(ツイステッド ネマチック) | 左:40度 右:40度 | 上:10度 下:30度 | |
| Inspiron 15 5593 | FHD | IPS(イン プレーン スイッチング) | 左:40度 右:40度 | 上:10度 下:30度 | 可視角度がTNと同じですが引用ミスではない。 |
| Inspiron 14 5485 | FHD | インプレーン スイッチング(IPS) | +/-80度 | +/-80度 | |
| Inspiron 13 5300 | FHD | 細枠(広い視野角(WVA)) | 80 +/-度 | 80 +/-度 | |
| Inspiron 13 5391 | FHD | 広視野角 | +/-80度 | +/-80度 | 単に広視野角のみとある。 |
| Inspiron 13 5310 | QHD+ またはFHD+ | 広視野角(WVA) | 80 +/-度 | 80 +/-度 | QHD+はWQXGA(2560 x 1600)。FHD+はWUXGA(1920x1200)のこと。 |
表の変更履歴
- 2021年12月01日 「New Inspiron 13」シリーズの「Inspiron 13 5310」を追加。「New Inspiron 13」シリーズの名称は製品マニュアルではNewが外れて「Inspiron 13 5310」となります。
製品マニュアルでディスプレイの仕様を確認できます
製品販売ページでディスプレイの仕様が記載されていない場合、Dell製品サポートページで公開されている製品マニュアルで確認することができます(ただし機種によっては公開されていません)。
液晶パネルの種類、有効エリアサイズ、解像度、輝度、メガピクセル、色域、PPI、コントラスト比、レンポンスタイム、リフレッシュレート、ピクセルピッチ、非光沢・光沢など。
[出典] Dell製品サポート マニュアルのHTMLページ版
Inspiron 15 3593 セットアップと仕様 → ディスプレイ
Inspiron 15 5593 セットアップと仕様 → ディスプレイ
Inspiron 14 5485 セットアップと仕様 → ディスプレイ
Inspiron 13 5300 セットアップと仕様 → ディスプレイ
Inspiron 13 5391 セットアップと仕様 → ディスプレイ
Inspiron 13 5310 セットアップと仕様 → ディスプレイ
2020年05月26日当時の筆者の見解
筆者の見解となりますが、WVAとは単に「広い視野角」を英語で表現した 「Wide Viewing Angle」の頭文字をとったもので駆動方式のことではないと捉えています。
駆動方式がIPS、MVA、ADSなどの広視野角パネルを採用するが、どの駆動方式にするかは仕入れ状況によって変動するモデルの場合、パネルの種類にWVAと記載しているのではないでしょうか。
WVAの視野角は水平垂直160度です
DellのノートパソコンInspironでIPS、MVA、TNが採用されている機種とその視野角を仕様書で調べた結果、WVAの視野角は水平垂直160度で、IPSパネルと記載のある製品と同じでした。
ただしDellが採用しているIPSパネルの視野角は狭い部類です。IPSパネルには種類があり視野角も異なります。近年のPCモニターが採用しているIPSパネルの視野角は178度が主流です。
筆者は、広視野角パネルを採用したノートパソコンを探していた際、WVAの視野角が分からず躊躇していましたが、安心して選択肢に入れられます。
以上
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参考
Dell Latitude Displays Technologies White Paper(PDF). Saturday, April 24, 2021(PDF、Dell TechnologiesのWebサイト)
ノートPC Latitudeの液晶ディスプレイで使われているWVAに関するDellの説明が記載されています。
DELLの製品サポートページ(DellのWebサイト)
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