目次
概要
この投稿では、旧PCのWindows 10 2.5インチ SATA SSDを別のPC(新PC)にそのまま載せ替えて移行した時の作業手順を紹介します。
作業項目
- 旧PCにてBIOSモードを確認する(レガシかUEFIか)
- 旧PCのSSDを新PCに取り付ける
- 新PCにてBIOS設定をおこなう
- Windowsが起動することを確認する
- OSのライセンス認証状態を確認する
はじめに
Windows 10が稼働しているメインPCの買い替えにともない、旧PCのWindows 10 SSDを新PCにそのまま取り付けて移行しました。
旧PCはノートPC Dell inspiron 1520。新PCはデスクトップPC Intel NUCキット NUC8I3BEHです。
主な環境
- BIOSモードはレガシ。SATAモードはAHCI。
- ディスクのパーティションスタイルはMBR。
- SSDは2.5インチSATA SSD。
- CPUは新旧ともにIntel製。
もしCPUをIntel製からAMD製に変えたり、BIOSモードをUEFIに変更するとなった場合は、再インストールした方がトラブル、苦労は少ないです。
- 関連
- Reflect 8 FreeでWindows 10 SSDのクローンをパーティションを拡張して作成する方法。容量の大きいSSDへ移行する
- PC移行後のWindows 10でslui 3コマンドでプロダクトキー変更する方法。再ライセンス認証成功・失敗事例
- UEFIモードでNVMe SSDにWindows 10 Proをインストールする方法 on 第5世代Intel NUC
- メモリー増設後の診断方法と起動しない時の対処方法(Memtest86+他3つ)
起動しないときの3つのチェックポイント
条件にもよりますが、旧PCのWindows 10 2.5インチ SATA SSD(またはHDD)を別のPC(新PC)にそのまま取り付けて起動することができます。
少なくとも次の3つのディスクに関するBIOSでの設定を旧PCと同じにしておきます。
- BIOSモード (レガシかUEFIか)
- SATAモード (AHCI、RAID、IDEなど)
- Intel VMD (第12世代 Intel Core CPUで追加された機能です)
起動しないときはそれらに違いがないかを確かめます。
作業前にはディスクをバックアップしておくことを推奨します
詳しくはこちらの投稿をご覧ください
- Reflect 8 FreeでWindows 10 SSDのクローンをパーティションを拡張して作成する方法。容量の大きいSSDへ移行する
- Reflect 8 FreeでWindows 10 SSDの乗り換え用にイメージファイルを作成する方法
この他、デュプリケーターを使うことでPC不要でディスクをクローンすることが可能です。
PC環境
OS
Windows 10 Pro 64bit バージョン1909
-
BIOSモード レガシ
-
ディスクのパーティションスタイル MBR
-
SATAモード AHCI
-
Windows7から無償アップグレードしたWindows 10
-
ライセンス認証方法はデジタルライセンスでMicrosoftアカウントとリンク済み
移行前のライセンス認証画面にはこのように表示されていました。
「Windows は、Microsoft アカウントにリンクされたデジタル ライセンスによってライセンス認証されています」
再利用するSSD
2.5インチ SATA SSD
メーカー CFD
型番 CSSD-S6T256NHG6Q(中身はTOSHIBA THNSNJ256GCSU)
新PC:デスクトップPC Intel NUC8I3BEH
メーカー Intel
機種名 NUC8I3BEH
購入年 2020年
CPU 第8世代Intel Core i3-8109U
物理メモリ 8GB (8GB x 1)、DDR4 2666(PC4-21300) SO-DIMM、CFD D4N2666CM-8G(中身はcrucial CT8G4SFS8266)
最大物理メモリ容量 32GB
搭載可能内部ドライブ・フォームファクター M.2 and 2.5" Drive
SDカードリーダー あり
グラフィックス出力 HDMI 2.0a、USB-C (DP1.2)
Thunderbolt 3 ポートの数 1
サポートされているディスプレイ数 3
GPU Intel Iris Plus グラフィックス 655
無線LAN Intel Wireless-AC 9560 + Bluetooth 5.0
有線LAN Intel Ethernet Connection I219-V
発売日 2024年5月21日
インテルCore i3-1315Uプロセッサー第13世代 搭載
旧PC:ノートPC Dell inspiron 1520
メーカー Dell
機種名 inspiron 1520
購入年 2008年
OS変遷
Windows XP Professional SP2
Windows Vista Ultimate
Windows 7 Professional 64bit
Windows 10 Pro 64bit
ディスク変遷
2.5インチ SATA HDD 120GB (5400rpm) Seagate Momentus 5400.3
2.5インチ SATA SSD 250GB CFD CSSD-S6T256NHG6Q(TOSHIBA THNSNJ256GCSU)
CPU Intel Core 2 Duo T8300 2.4GHz (3MB L2キャッシュ、800MHz FSB)
搭載したメモリー 4GB (2GB x 2)、DDR2-667(PC2-5300) SO-DIMM、SAMSUNG M470T5663QZ3-CE6
対応メモリー DDR2-667(PC2-5300) SO-DIMM。最大4GB。
チップセット Intel PM965
光学ドライブ DVD+/-RW (DVD+R 2層書き込み対応)
SDカードリーダー あり
搭載液晶ディスプレイ 15.4インチ、WSXGA+ (1680 x 1050)、TNパネル、視野角 水平+-60度 垂直+40度/-50度、TrueLife(光沢パネル)
GPU NVIDIA GeForce 8600M GT 256MB
無線LAN Intel Pro/Wireless 3945ABG(802.11a/b/g対応)、最大速度 54 Mbps
有線LAN 100Mbps
モニター
メーカー Dell
機種 U2412M (24インチ、WUXGA 1920x1200、IPSパネル。映像入力 HDCP対応DVI-D、DisplayPort、D-Sub。)
実践
旧PCにてBIOSモードを確認する(レガシかUEFIか)
Windowsにてキーボード 「Win」+「R」キーを押す -> ファイル名を指定して実行 -> 「msinfo32」と入力してOKを押す。
システム情報画面開くので -> システムの要約 -> BIOSモードにて確認
結果:レガシ
この画面は別PCの物ですがレガシ表示は同じです。
旧PCのSSDを新PCに取り付ける
新PC「Intel NUC8I3BEH」に2.5インチSSDを取り付けた状態。
新PCにてBIOS設定をおこなう
ここでの作業目的は、旧PCのSSDを新PCで正常に起動させるために、新PCにてBIOSモードとSATAモードの設定を旧PCと同じにすることです。
PCの電源を入れ、BIOS設定画面に入ります。
PCによってBIOS設定画面に入るためのキーは異なりますのでご利用のPC、マザーボード等の説明書をご確認ください。
ここで使用するIntel NUCではWindowsが起動する前の画面で「F2」を押してBIOS設定画面に入ります。
BIOSモードと、起動デバイスの起動順位を設定する
Advanced -> Boot -> Boot Priority -> Legacy Boot Priority
あらかじめWindowsで確認したBIOSモードが「レガシ」であったので「Legacy Boot」にチェックを付ける。
↓
「Boot Drive Order」のデバイス一覧にて取り付けたSSDが最優先で起動するように並び替える。
SATAコントローラーを有効にする
Advanced -> Devices -> SATA
「Chipset SATA」にチェックを付ける
「Chipset SATA Mode」で「AHCI」を選択する
Windowsが起動することを確認する
特に問題無くWindows 10の起動に成功しました。
新PC用のドライバーインストール、Windows Updateをおこない、問題が無いことを確認します。
OSのライセンス認証状態を確認する
今回はハードウェアの大幅な変更にともないOSの再ライセンス認証が生じました。
再ライセンス認証は次の方法で解決しました。
PC移行後のWindows 10でslui 3コマンドでプロダクトキー変更する方法。再ライセンス認証成功・失敗事例
移行作業はこれにて完了です。
以上
内蔵M.2 PCIe NVMe SSD ピックアップ
2025年3月時点でパソコン向けに市販されているM.2 SSDは「M.2 PCIe NVMe」規格で、速度の違いでPCIe Gen3、Gen4、Gen5の3つに分かれます。
PCIeには下位互換があるので上限がGen3のパソコンでも、Gen4のSSDを使えます。ただしその場合の最大速度はGen3に制限されます。PlayStation5のM.2 SSD要件はGen4x4です。
PCIe Gen5が2025年3月時点で最速で高価格です。データ転送速度は、Gen4がGen3の最大2倍、Gen5がGen4の最大2倍に向上しています。
「x4」はデータの送受信につかうレーン数を表わします。
なおデータ転送方式の異なるM.2 SATA SSD(2.5インチ SATA SSDのことではありません)もありますが、「M.2 PCIe NVMe SSD」との互換性はありませんのでご注意ください。
M.2 PCIe Gen3x4 NVMe SSD
Gen3x4対応のSSDが一律で同じ速度というわけではなく、予算や用途に応じて、低速から高速のモデルがあります。
低速モデルはシーケンシャル読み取りと書き込みは1000MB/s前後ですが、それでも2.5インチSATA3.0 SSDの最大速度600MB/sよりも高速です。
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ラベルシールのような薄さなので、取り付け空間の制約に影響されません。
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