メモリースロットの故障でPC起動不能。症状と試した事。インテルの第8世代ミニPC NUC8i3BEH

目次

概要

4年半ほど順調に稼働していたWindows PCにて、メモリースロットの1つが故障して起動不能になりました。

この投稿では、起動不能になるまでの症状、起動不能になった原因がメモリースロットであると判断するに至った経緯、試した事を紹介します。

はじめに

メモリースロットが故障することもある

2024年8月頃、使用開始から4年半経過したインテルのミニPC「NUC8i3BEH」が動作不安定になり、しまいには起動不能になりました。
家族が使用しているメインPCで、購入時期は2020年3月。新品で購入したベアボーンPCです。

原因を調べるために色々と試した結果、原因はメモリースロット2番(2つあるうちの1つだけ)の故障と判断しました。

このPCはメモリースロットを2つ搭載しており、全スロットにメモリーを差して使っていました。
メモリースロット1番は故障しておらず、メモリーをメモリースロット1番に差した状態であれば、正常に起動し動作も安定しました。

なお導入当時に実施したメモリーテストでは両メモリースロット、メモリーに不具合はなかったことを検証済みです。

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メモリーを1枚にすれば使える状態でしたが、メインPCとして使い続けるのは不安なので起動するうちにデータを整理、SSDをクローンして新しいPCへ乗り換えました。

買い替えたPCはLenovoのミニPC「IdeaCentre Mini Gen 8」です。
新PCのメモリーの規格も今回のPCと同じDDR4 SODIMMなので、余ったメモリーは新PCに増設して使っています。

PC環境

デスクトップPC Intel NUCキット NUC8I3BEH

  • 購入年月 2020年3月
  • 製品コレクション 第8世代Intel Coreプロセッサー・ファミリー搭載 Intel NUC キット
  • 搭載プロセッサー Intel Core i3-8109U Processor (4M Cache, up to 3.60 GHz)
  • ボード番号 NUC8BEB
  • 対応メモリー DDR4-2400 1.2V SO-DIMM。最大32GB。最大2枚。
  • 搭載したメモリー 16GB (8GB x 2)、DDR4 2666(PC4-21300)、Crucial CT8G4SFS8266とCFD D4N2666CM-8G
  • GPU Intel Iris Plus グラフィックス 655
  • 映像出力端子 HDMI2.0a、USB-C (DisplayPort1.2 Alt Mode対応)
  • M.2 カードスロット (ストレージ) M.2 PCIe 3.0 x4 NVMe。サイズ 2242/2260/2280。1スロット
  • SATA 6.0 Gb/s ポートの最大数 2つ
  • 外部USBポート USB-A 3.1 Gen2(10Gbps) 4つ
  • Thunderbolt 3 ポートの数 3つ

起動不能になるまでの症状

  • Windows 11の稼働中にブルースクリーンが発生するようになった。
    • ブルースクリーンにはメモリー関係で問題が発生したような内容が表示されていましたが、内容を控なかったため詳細は不明です。
  • 最終的にはOSが起動しなくなった。通電はするが電源ランプが点滅したままOSが起動しない。

起動不能になった原因を探るためにおこなったこと

ブルースクリーンの内容も踏まえて、不具合の原因の定番であるメモリー周りから調べることにしました。

メモリー自体の故障なのか、メモリースロットの故障なのかを確かめていきます。

メモリースロットの番号は基板に印字されています。このPCの場合は、SODIMM1、SODIMM2。

ここでの説明のため、それぞれのメモリースロットをメモリースロット1番、メモリースロット2番。
使用したメモリーをメモリーA、メモリーBと呼称します。

メモリースロットのテスト

まずはメモリーを1枚に減らし、メモリーを差すスロットを変えながら起動テストをしました。
するとメモリースロット1番では正常にWindowsが起動し、メモリースロット2番では起動しないことが分かりました。

具体的には

  • メモリースロット1番だけにメモリーを挿して電源をオンにすると正常にWindowsを起動できる。
  • メモリースロット2番だけにメモリーを挿して電源をオンにすると、通電はするが電源ランプが点滅した状態でWindowsが起動しない。BIOS起動画面に遷移するための画面にも進まない。

起動不能の原因はメモリースロット2番にある可能性が高まりました。

メモリー自体のテスト

続いて、メモリー自体の故障の有無を調べるためにMemtest86+でメモリーテストをしました。
正常なメモリースロット1番にメモリーAとBを差しかえながら順番にテストした結果、両メモリーともに正常でした。

[関連] メモリー増設後の診断方法と起動しない時の対処方法(Memtest86+他3つ)

効果がなかったこと

メモリースロット2番に対して次のことを試しましたが効果はありませんでした。

  1. メモリーの抜き差し。
  2. エアダスターでメモリースロットのほこりを除去。
  3. 無水エタノールで端子を掃除。

メモリーの抜き差し

無水エタノールで端子を掃除

故障箇所の最終判断

このことから、最終的に起動不能の原因はメモリースロット2番の故障であると判断しました。
なぜメモリースロットが故障したかについては不明です。

修理するとしてもメーカーサポート期限が過ぎているのでメーカー修理対象外です。
半田剥がれのメモリースロットの修理をしている業者へ修理に出すことも考えましたが、修理には出さずChromeOS Flexを動かす程度のサブPCとして使うことにしました。

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この投稿で使用したPCパーツ

以上

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