IdeaCentre Mini Gen 8のメモリー交換増設方法

目次

概要

この投稿では、LenovoのミニPC「IdeaCentre Mini Gen 8」のメモリーを交換増設する方法を紹介します。

2023年12月時点の情報です。

はじめに

メモリーとSSDを交換しやすく、拡張性にすぐれたPC

LenovoのミニPC「IdeaCentre Mini Gen 8」は、ミニPCでありながらメモリーとSSDの拡張性に優れています。

• M.2 NVMe SSDのスロットが2つ搭載されている。
  • サイズは両方ともType 2280/2242に対応。
• メモリースロットが2つ搭載されている。
  • 対応メモリーはDDR4-3200 (PC4-25600) SO-DIMMなので、DDR5よりも予算を抑えてメモリー増設可能。
  • オンボードメモリーではないので2枚のメモリーを交換可能。

それらを交換増設するためのマニュアルはメーカーのWebサイトで公開されています。
分解方法は近年のノートPCと比べるととても簡単です。

交換増設の時間的余裕があれば、メモリーとSSDが最小容量のモデルを購入し、あとから目的に合った容量のパーツに交換増設するのも選択肢のひとつです。

【任意】BIOSで交換増設前のメモリー容量を確認する

交換増設前後の違いを把握するために、交換増設前に取り付けられているメモリー容量をBIOSの設定画面で確認しておきます。

BIOSを起動するには、PCの電源を投入し画面にメーカーロゴが表示される前後のタイミングでキーボードの「F1キー」を何度か押します。

起動に成功すると、BIOSの設定画面に移ります。Windows起動ロゴまで進んでしまったらBIOS起動失敗です。
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BIOSが起動したら、Main -> System Summary と進みます。
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System Summary画面のメモリー項目の抜粋

Installed Memory    8192MB

搭載されているメモリーの合計容量が、System Summary画面の「Installed Memory」項目に表示されます。

この写真では合計で8192MB(8GB)搭載されていることが分かります。

STEP1：本体上部と下部カバーを取り外す

メモリーとSSDを含む内部パーツにアクセスするためには、本体上部と下部のカバーを順番に取り外す必要があります。

その手順はこちらの投稿をご覧ください。
IdeaCentre Mini Gen 8の上部と下部カバーを外す方法。パーツ交換のための最初の分解工程

左が電源、右上がヒートシンク、右下がCPUファンです。
電源の下に2つのM.2 SSDスロット、CPUファンの下に2つのメモリースロットがあります。

STEP2：CPUファンを取り外す

メモリーにアクセスするためにCPUファンを取り外します。
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CPUファンは工具無しで取り外せます。
CPUファン外殻にある2つの脚の付近を掴んで上に持ち上げます。
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CPUファンを取り外しました。
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CPUファン固定方法の確認となりますが、CPUファン外殻にある2つの脚の凹みをシャシー側の突起にかぶせて固定します。

STEP3：メモリーを着脱する

ここでは空きメモリースロットにメモリーを増設する(取り付ける)流れを説明します。
取り外しはこの逆の手順をおこないます。
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この写真はPC購入時の標準構成(製品番号 90W20006JM)で、メモリースロット1には8GBメモリー(DDR4-3200 SO-DIMM)が取り付け済み、メモリースロット2が空いた状態です。
この構成に8GBメモリーを増設して合計16GBにします。
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こちらが増設するDDR4-2666 8GBメモリーです。旧PCで使っていたものからの流用です。
データ転送レートの異なるDDR4-3200とDDR4-2666の混在となりますが、DDR4規格は一致しているので問題なく動作します。
ただしデータ転送レートは遅い方の2666MHzで動作します。

新たに購入するのであればデータ転送レートが高いDDR4-3200をお勧めします。

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空きメモリースロット2にメモリーを10度から20度ほどの角度で差し込みます。
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メモリースロットにメモリーを固定する金具があるので、その金具でパチンと挟まれるまでメモリーを下にゆっくり倒します。
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メモリーを取り外すときは、2箇所あるメモリー固定金具の持ち手を外側に広げ、ツメをメモリーから離します。

STEP3の補足：2つのメモリースロット番号を確認する方法

メモリースロットは2箇所あり、スロットの識別番号はスロットの近くに刻印してあります。

刻印

• DIMM1 メモリーを取り付けたときに下段に位置する。
• DIMM2 メモリーを取り付けたときに上段に位置する。

STEP4：BIOSで交換増設後のメモリー容量を確認する

メモリーを交換増設したら、PCに認識されていることをBIOSで確認します。

ここでは容量8GBのメモリーを2枚取り付け、合計16GBになった環境で説明します。

• メモリースロット1 容量8GB
• メモリースロット2 容量8GB

BIOSを起動するには、PCの電源を投入し画面にメーカーロゴが表示される前後のタイミングでキーボードの「F1キー」を何度か押します。

起動に成功すると、BIOSの設定画面に移ります。Windows起動ロゴまで進んでしまったらBIOS起動失敗です。
↓

BIOSが起動したら、Main -> System Summary と進みます。
↓

System Summary画面のメモリー項目の抜粋

Installed Memory    16384MB

搭載されているメモリーの合計容量が、System Summary画面の「Installed Memory」項目に表示されます。

16384MB(16GB)と表示されているので正しく認識されていることが確認できました。

増設したにも関わらず容量に変化が無い場合は、メモリーの取り付け不備、メモリースロットやメモリーの故障などの可能性があります。
その際は慌てずに、まずはメモリーの再着脱を試みます。

[関連投稿] メモリースロットの故障でPC起動不能。症状と試した事。インテルの第8世代ミニPC NUC8i3BEH

【任意】増設したメモリーをテストする

「Memtest86+」などのメモリーテストツールを使うことで、メモリーの読み書き中に致命的なエラーが発生するか否かを事前に検証することができます。

詳しくはこちらの投稿をご覧ください。
メモリー増設後の診断方法と起動しない時の対処方法(Memtest86+他3つ)

IdeaCentre Mini Gen 8(製品番号90W20006JM)に標準搭載のメモリーはSAMSUNG製

2023年12月に新品で購入した「IdeaCentre Mini Gen 8(製品番号90W20006JM、SSD 256GB搭載) 」に標準搭載されていたメモリーはSAMSUNGの「M471A1G44BB0-CWELL」でした。

標準搭載のメモリー

• メーカー SAMSUNG
• PN(製品番号) M471A1G44BB0-CWELL
• ランク x 構成 1R x 16
• メモリー規格世代 PC4
• メモリクロック(データ転送レート) 3200MHz

今回の投稿で登場した製品

以上

参考 Lenovo公式サイト

推奨する BIOSの起動方法(LenovoのWebサイト)